先ほど映画館へ行ってきました。今日が最もGWらしい1日だったかも知れません。
奇しくも、今日は、日本で動いている唯一の原発「泊3号機」(北海道)が午後11時に運転を停止し、日本の全ての原発50基が止まる予定です。
福島第一の4基が廃炉になるため、日本の原発が54基から50基に減ったわけですね。それにしても50基とはすごい数です。
映画の印象を述べますと、日本人が一人も出てこない、国内に50基も原発を抱える日本が全く問題になっていない、何とも寂しい作品でした。
中国は出てくるのですが、ほとんどがヨーロッパで撮影されたものです。2010年制作ではフクシマもまだ起きていなかったわけで、関心の対象にならなかったようです。
2010年の段階で、どれだけの日本人が原発に対する問題意識を持っていたかと考えてみれば、これは当たり前のことかも知れません。
先ず、ロスの夜景がスクリーン一杯に映し出されます。その段階で、よほど大きな「革命」(私はこの言葉が大嫌いです)が起こらないと、現実を変えるのは不可能だろうという絶望感に襲われます。
この絶望感を少しずつ解していくのがこの映画です。デンマークの小さな村から、アフリカのマリの農村から、エネルギー自給自足の動きが始まっている、チャンスが無いのは、エネルギー過剰消費の先進国における大都市だ、と話を進めます。
次の柱として、主にCO2の排出と経済的理由から、石油、石炭、天然ガスにしがみつくアンシャンレジームに対する再生可能エネルギーの優位を高らかに謳い上げます。
原発は最後あたりに出てきて、CO2を出さないという原発の「利点」を丸呑みした上で、ウランの値段と消費量・生産量の関係、核廃棄物処理の問題、経済的不利について指摘します。
実際、原発の建設から廃炉に至るまでの過程で大量のCO2が発生しますし、海水の温度を上げることによって海水中の膨大なCO2を空気中に撒き散らすという指摘があるのに何も触れません。
再生可能エネルギーの興隆は、21世紀の産業革命なのであり、経済ブームを伴うものなので、後退することはあり得ないという楽観主義が、このドキュメンタリーを締めくくります。
確かに、人間を説得するという目的のためには、原発の恐怖を流布するより、再生可能エネルギーの明るい未来について語るほうが、効果的だとは思います。
京○ラの太陽電池のパンフがビニールの袋に包装され、ティッシュやメモ帳と一緒に配られました。思ったより安い値段でソーラーパネルは取り付けることができるのだというのが感想でした。
これからは再生可能エネルギーで起業するんだ!という気分にはしてくれます。その一方で、原発も、同じビジネスチャンスと経済効率を求めて(表面的には)勃興したものだということを忘れるべきではないでしょう。
十勝では観ることができないと思っていた「マーガレット・サッチャー 鉄の女」が同じ劇場で上映されることを知り、是非観ようと楽しみになりました。
明日は仕事が入っていますのでGW気分も今日まで。
奇しくも、今日は、日本で動いている唯一の原発「泊3号機」(北海道)が午後11時に運転を停止し、日本の全ての原発50基が止まる予定です。
福島第一の4基が廃炉になるため、日本の原発が54基から50基に減ったわけですね。それにしても50基とはすごい数です。
映画の印象を述べますと、日本人が一人も出てこない、国内に50基も原発を抱える日本が全く問題になっていない、何とも寂しい作品でした。
中国は出てくるのですが、ほとんどがヨーロッパで撮影されたものです。2010年制作ではフクシマもまだ起きていなかったわけで、関心の対象にならなかったようです。
2010年の段階で、どれだけの日本人が原発に対する問題意識を持っていたかと考えてみれば、これは当たり前のことかも知れません。
先ず、ロスの夜景がスクリーン一杯に映し出されます。その段階で、よほど大きな「革命」(私はこの言葉が大嫌いです)が起こらないと、現実を変えるのは不可能だろうという絶望感に襲われます。
この絶望感を少しずつ解していくのがこの映画です。デンマークの小さな村から、アフリカのマリの農村から、エネルギー自給自足の動きが始まっている、チャンスが無いのは、エネルギー過剰消費の先進国における大都市だ、と話を進めます。
次の柱として、主にCO2の排出と経済的理由から、石油、石炭、天然ガスにしがみつくアンシャンレジームに対する再生可能エネルギーの優位を高らかに謳い上げます。
原発は最後あたりに出てきて、CO2を出さないという原発の「利点」を丸呑みした上で、ウランの値段と消費量・生産量の関係、核廃棄物処理の問題、経済的不利について指摘します。
実際、原発の建設から廃炉に至るまでの過程で大量のCO2が発生しますし、海水の温度を上げることによって海水中の膨大なCO2を空気中に撒き散らすという指摘があるのに何も触れません。
再生可能エネルギーの興隆は、21世紀の産業革命なのであり、経済ブームを伴うものなので、後退することはあり得ないという楽観主義が、このドキュメンタリーを締めくくります。
確かに、人間を説得するという目的のためには、原発の恐怖を流布するより、再生可能エネルギーの明るい未来について語るほうが、効果的だとは思います。
京○ラの太陽電池のパンフがビニールの袋に包装され、ティッシュやメモ帳と一緒に配られました。思ったより安い値段でソーラーパネルは取り付けることができるのだというのが感想でした。
これからは再生可能エネルギーで起業するんだ!という気分にはしてくれます。その一方で、原発も、同じビジネスチャンスと経済効率を求めて(表面的には)勃興したものだということを忘れるべきではないでしょう。
十勝では観ることができないと思っていた「マーガレット・サッチャー 鉄の女」が同じ劇場で上映されることを知り、是非観ようと楽しみになりました。
明日は仕事が入っていますのでGW気分も今日まで。
コメント
そうですね、広島で教鞭をとられているのでしたね。広島とフクシマ、再生可能エネルギーを結びつける日本人はまだ少ないと思います。学生さんの意識はいかがですか?
この映画に関しては、私も先月まで知りませんでした。もう30年くらい前、京都に住んでいたのですが、この頃から、太陽熱温水器というのが屋根に取り付けられていまして、風呂に使う温水は全てこれで賄っていました。
いえいえ、まだまだ長生きなさってください。10年後、エネルギーを取り巻く環境は激変するかも知れませんから、その目でお確かめください。