そんな季節になった。もうすぐ6月。土日無しで働いていました。6月からは土曜日、しっかり休むぞ、と思っていたら、生徒が火曜日の授業を6月2日の土曜日にずらして欲しいと。やってらんないよな。
そんな日々ですが、ようやくスカパーに再入会した効果が出てきました。「めぐりあい」(酒井和歌子、黒沢年男、1968年)、「フレッシュマン若大将」(加山雄三、酒井和歌子、1969年)の二本を、昨日観たのです。
私、1968年制作の「めぐりあい」も1969年制作の「フレッシュマン」も初めてで、大いに元気づけられました。
1968年というのは、世界的にカウンターカルチャーや学生運動、ベトナム反戦運動などが現れ、社会が、世界が激動していた時代です。
ところが、日本経済は鰻登り、就職先もあるし、今と比べれば、少なくとも若者にとっては夢に溢れた時代だった、と知りもしないのに勝手に思い込んでいた。
「フレッシュマン」の方は、まさに、自動車産業最盛期に自動車会社に入社した加山雄三演じる若大将が、とんとん拍子に仕事上の問題を解決し、ロマンスも成就する、典型的な高度成長時代映画。
一方、「めぐりあい」には驚いた。当時の若者が必ずしもハッピーだったのではなく、今と同じ問題を抱えていたということに気付いた。
経済的な基盤がないと、将来を約束された大学生にはなれなかった。主人公も、大学には行けなかった自動車会社の工員である。給与は安かったし、1回でもミスをすると、キツい仕事に回される。
満州帰りの父親はリストラにあい、主人公の一家は、底辺の工員である主人公の収入に頼ることになる。年金なんてものはなかったのか?弟も大学進学を一時諦め、就職してお金を貯めることになる。
そんな時に知り合った典子(酒井和歌子)も、母親が急死し、寮のある勤め先で自立を目指す。
今じゃ、大学を出たって就職は約束されていない。正社員で人も羨む一流企業に就職できたエリート層の若者が1年足らずで30%も辞職する。シュウカツに失敗した大学生は、フレッシュマンとして就職することにこだわり、留年するか、大学院に進学する。それも諦めてパートや派遣に身を置く者もいる。もちろん、ニートになる者もいる。
こういう現実を無視して文部省は大卒の就職率が90%超だとバカを言う。
大学は、確かに多すぎる。しかし、失業率を押さえるという重要な役割を果たしている。
1968年、給料や社会的地位を気にしなければ、若者には仕事があった。しかも、終身雇用の。そこが今との違いかも知れない。
泣く、でも、その後には希望に溢れた笑顔がある。「めぐりあい」での酒井和歌子さんの笑顔を観ていると、この世の憂さも忘れるというものだ(笑)
キスをしただけで、恋人ということになる若者の純粋さも今と違うか。
スカパーの大抵の番組は、ブルーレイに焼き付けることができる。でも、一度ブルーレイにしてしまうと、チューナーのデータは失われるので、失敗はできない。
今日は、母親の母親、つまり私の祖母の命日で、墓参をしてきた。たまたま今日、ひとつ、授業がキャンセルされなければ、そんなことをしている暇はないのだということを母親は知らない。年金生活なのに、野良猫5匹に高い缶詰を与えるようになり、一月、餌代は3万を下らないだろう。
感動的な名画の後には、こういう現実が待っている。
そんな日々ですが、ようやくスカパーに再入会した効果が出てきました。「めぐりあい」(酒井和歌子、黒沢年男、1968年)、「フレッシュマン若大将」(加山雄三、酒井和歌子、1969年)の二本を、昨日観たのです。
私、1968年制作の「めぐりあい」も1969年制作の「フレッシュマン」も初めてで、大いに元気づけられました。
1968年というのは、世界的にカウンターカルチャーや学生運動、ベトナム反戦運動などが現れ、社会が、世界が激動していた時代です。
ところが、日本経済は鰻登り、就職先もあるし、今と比べれば、少なくとも若者にとっては夢に溢れた時代だった、と知りもしないのに勝手に思い込んでいた。
「フレッシュマン」の方は、まさに、自動車産業最盛期に自動車会社に入社した加山雄三演じる若大将が、とんとん拍子に仕事上の問題を解決し、ロマンスも成就する、典型的な高度成長時代映画。
一方、「めぐりあい」には驚いた。当時の若者が必ずしもハッピーだったのではなく、今と同じ問題を抱えていたということに気付いた。
経済的な基盤がないと、将来を約束された大学生にはなれなかった。主人公も、大学には行けなかった自動車会社の工員である。給与は安かったし、1回でもミスをすると、キツい仕事に回される。
満州帰りの父親はリストラにあい、主人公の一家は、底辺の工員である主人公の収入に頼ることになる。年金なんてものはなかったのか?弟も大学進学を一時諦め、就職してお金を貯めることになる。
そんな時に知り合った典子(酒井和歌子)も、母親が急死し、寮のある勤め先で自立を目指す。
今じゃ、大学を出たって就職は約束されていない。正社員で人も羨む一流企業に就職できたエリート層の若者が1年足らずで30%も辞職する。シュウカツに失敗した大学生は、フレッシュマンとして就職することにこだわり、留年するか、大学院に進学する。それも諦めてパートや派遣に身を置く者もいる。もちろん、ニートになる者もいる。
こういう現実を無視して文部省は大卒の就職率が90%超だとバカを言う。
大学は、確かに多すぎる。しかし、失業率を押さえるという重要な役割を果たしている。
1968年、給料や社会的地位を気にしなければ、若者には仕事があった。しかも、終身雇用の。そこが今との違いかも知れない。
泣く、でも、その後には希望に溢れた笑顔がある。「めぐりあい」での酒井和歌子さんの笑顔を観ていると、この世の憂さも忘れるというものだ(笑)
キスをしただけで、恋人ということになる若者の純粋さも今と違うか。
スカパーの大抵の番組は、ブルーレイに焼き付けることができる。でも、一度ブルーレイにしてしまうと、チューナーのデータは失われるので、失敗はできない。
今日は、母親の母親、つまり私の祖母の命日で、墓参をしてきた。たまたま今日、ひとつ、授業がキャンセルされなければ、そんなことをしている暇はないのだということを母親は知らない。年金生活なのに、野良猫5匹に高い缶詰を与えるようになり、一月、餌代は3万を下らないだろう。
感動的な名画の後には、こういう現実が待っている。
コメント
私は大学院への進学を選んだわりにはのんびりしてるし
(論文が全く進んでいないし、資料がそろわない…)
友人たちはあんなに頑張っていたのに派遣だったり
バイトのままだったり、中には正社員で銀行に務めている子もいますが。
なんだか、いつの時代も変わらない悩みを若者も高齢者も持っているんでしょうね。
現実の方は、大変ですね。餌代に一月3万円はかかっていますね…。
そうでしたか。家庭教師候補の面接をしていると、内定をもらった
学生がいて、内定が出た後、何度も会社の飲み会のため、わざわざ
東京まで通っているとのこと。
こうなると、シューカツというのは、学生の能力を試すのではなく、
会社に忠誠心を誓う連中を集めるというのが目的なのでは?と勘ぐっ
てしまいます。内定が出たからって安心している奴は落とすぞ、とい
う脅しすら感じます。
恋愛だけは、若者にとって永遠の喜びであり悩みでもあると信じたい
ものですね。
はい、3万は大きいです。