3.11から2年ということで書くわけではないが、北海道では、この冬、唯一の原発である泊(とまり)原発を稼動させることなく一冬を終えた。

原発を停止しているので、燃料の輸入などコスト高になる、電気料金が上がる、ウエルカムです。生活の非電化、発電の自由競争などにより問題は解決する。

さて、3.11は、非常に多岐に渡る問題であり、少なくとも、地震、津波、原発事故、進まぬ復旧、16万の難民、風評(時に実害)被害くらいに分けて考えなければらない。

現時点で、元通りになる問題は何一つない。

阪神淡路大震災も忘れてはならない問題だが、3.11には、あそこまでに復旧する可能性はない。

その一つの理由が、現在進行形の原発事故であり、放射能汚染であることは、どなたもご存知だろう。

単に技術的な問題であれば、答は単純かも知れない。たとえば、ボーイング787を考えよう。

燃料漏れ、バッテリーの発火が起きれば、原因が徹底究明され、問題が特定されるまでは787を飛ばさない。

塗装ミス、配線ミスという考えられないほど低次元の問題が、これらのトラブルの原因と指摘されるが、そう断言できるまでは飛ばさない。

そもそも、設計段階でそんなミスが出たのは何故か?という新たな問題も生ずる。

これは、そのまま原発に当てはまる。787の乗客が墜落被害にあうまでには至らなかったという大きな違いは存在するが。

当初は脱原発で行こうと、そういう大きな世論があった。今もある。しかし、現政府は原発の新・増設にまでゴーサインを出そうとしている。

一方で、フクシマの政治経済的現実はスーパーマーケットで見ることができる。新聞やテレビで報道される原発事故やその被害など読むまでもない。

十勝にも、昨秋ころ、福島産の果実や野菜を売って復興に協力しようとする店があった。

棚を見ると、高い商品と安い商品に分かれている。高い方には産地が書かれており、安い方には「産地は裏のラベルに記載」と書かれている。

裏を見ると福島産であった。高い九州産や北海道産の商品ほどよく売れ、安い福島産の商品はほとんど買う人がいなかった。

大量の売れ残りに、果敢なスーパーも遂には折れ、今では、福島産の商品を見ることもない。

新潟産の米には放射線検査の数値が書かれていたが、福島の商品にはそんな記載もない。少なくとも、ここでは。

東北産というだけで、当地の消費者は身構える。放射能が検出された静岡産のお茶は買わないという生徒のお母さんもいた。

太平洋産の魚介類は買わないという人までいる。では、北海道近海で取れる魚産物は全てアウトになる。

ナンセンスなのかも知れない。愚かさと無知から、そういう買い控えをする消費者行動が生ずるのかも知れない。

穿った見方をすれば、今後、福島県や近隣の県の商品は、他県の商品に混ぜられたり、産地の記載を逃れたり、輸出されたりと、ブラックマーケット化するのだろう。

これが、阪神淡路大震災と3.11の違いを如実に物語っている。

数々の調査によれば、福島県の高汚染地域では、植物や昆虫に、そして動物に奇形が多く生じている。しっかりと吟味しなければならないが、否定はできない。

除染をして、何もありませんでしたとでもいうように、住民を高レベル汚染地域に戻そうという「復興」は間違っているだろう。

既に見ているとおり、除染は魔法ではないのである。予算もかかれば、従業者の被爆も考えなければならない。汚染物質の最終処分場も必要だ。

放射性物質は、しっかりと北海道にまで届き、ゴミ焼却施設で高レベルの放射線を検出した。後に、北海道知事は、そのレベルを下げて発表したが。

どの地域も福島と無縁ではない。福島を孤立させる意図は全くない。福島の4基が廃炉になるまで、54基の原発がひしめく日本である。

昨日、非常に強い吹雪。後、天候は回復。今日は、晴天。また除雪をする必要があるものの、頭では分かっていても、カラダは動かない。

今夜、30キロ先の生徒が1人。やはり、飛び石だとオフという気がしない。







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