本を買った

2013年6月17日 日常
今日も曇り。十勝は晴れが似合うのですが。

で、図書館との交渉で敗れた私は、道立図書館から22日返却という条件付で、4ページ欠損したボロボロのゴフマン『放射線と人間』を借りた。

700ページを超える大著だが、難しいことが難しく書いてあるわけではなく、私のような著しく知性の低い者にも何とか理解させようと易しく書いてある。

放射線が何であり、どのくらいの数値の放射線が人体にどのような影響を与えるかというメカニズムを懇切丁寧に説明する。

出版時から遺伝子や癌の研究は遥かに進んでしまい、また、放射線の問題は発癌性のみでなく、心臓病や水頭症など多岐に渡ることが明らかになってきている。

従って、歯がゆい点もあるが、放射線の害に関する基礎的な知識を得る上ではこの上なく役立つ。

とは言え、基礎的な数学、化学、物理学、生物の知識を総動員しなければ、完全に理解するのは難しい。

何度も立ち止まっては読み返す今のペースでは、恐らく、22日までに読み切ることは不可能だ。

地元の図書館は購入してくれないし、何より良書だから、思い切って自分で購入した。

そして、同じく購入した中川保雄『放射線被曝の歴史』は、市立図書館も所蔵しているのだが、内容をメモしながら読んでいるため、もう7回も借りている。

2ヶ月くらい返却しなかったことがあり、図書館長から催告書をいただいた。いい加減、自分の手元に置いておくべきだろうと考えたのだ。

放射線の許容量(一般人)年間1ミリシーベルトですら、原爆実験や原発推進のために引き上げられてきた政治的数値であることを明らかにする衝撃の書である。

NRCやICRPからの情報を参考にすること自体がいかにナンセンスかを思い知る。

原発は度々コストで評価されるが、人体への悪影響という金銭でははかることのできない問題が先に論じられるべきだと思う。

コストという面では、将来世代の負担を増やす原発は経済合理的に否定されねばならないのだが、この点についての本は大体読み尽くしたという感がある。

図書館の本というのは、もっとゆっくり読みたいものだ。他の利用者からリクエストがない限り、2ヶ月くらいは欲しい。

また支出が増えたぁ。早く楽器を売らなければ。

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

日記内を検索