思うこと

2013年7月10日 日常
昨日、暑くてミスを連発しながら2人を教えた。

トルコは何アジアでしょう?という問題が出て、私は、ふと考え込んでしまった。

位置から言えば、トルコは、どう考えても、西アジアとヨーロッパ州の二つにまたがっている。

面積の95パーセントがアナトリア半島だが、残りはバルカン半島だ。実に乱暴な問題で、出題者の見識を疑う。

大体、EUへの加盟を願望している国なんだから、少なくともアジアとヨーロッパのクロスロードとして捉えることが必須だろう。

人間も、金髪からアジア系まで様々で、人種的にアジア人と割り切ってしまうのは誤りだ。

そこで、ネトウヨの新大久保デモを思い出した。最近は、在日コリアンに対するヘイトスピーチに反対し、デモを阻止しようとする勢力が現れた。

彼らの主張は「レイシスト(人種差別主義者)帰れ!」というものだが、ネトウヨは人種差別主義者なのか?

問題は、コリアンが日本人と違う人種的特徴を持っているのかどうかだ。生物学的な相違によって、日本人がコリアンを差別しているとは思われない。

日本にもともといた古モンゴロイド(アイヌ民族、琉球人に代表される)はごく少数で、日本人もコリアンも同じ新モンゴロイドだ。

天皇も朝鮮の血が入っているし、どう見ても、コリアンと同じ新モンゴロイドなのだ。

だから、ネトウヨの活動は社会的な民族差別なのであり、人種差別よりタチが悪い。

カナダで政治学を学んでいた時、教官から二度ほど人種差別に関する発言があった。

1回目は、日本には在日コリアンに対する「人種差別」があるという発言で、私は、ほとんどの日本人は、言葉を交わすまで日本人とコリアンを区別することができないと反論した。在日コリアンの場合、会話しても区別できない。

それは、バイオロジカルな違いに着目した差別ではなく、民族的な違いに立脚した差別であり、人種差別というのは言葉の選択の誤りだと迫った。

教官は、少しは人種的違いがあるだろう?と述べたが、私はノーと答えた。

2回目は、リトアニア出身の教官(スラビッシュな白人?)、白系カナダ人2名、ハンガリー系白人1名、私、メキシコ人というクラス構成の中で起こった。

教官は、私とメキシコ人を指差して、カナダで人種差別を感じたことがあるかと質問した。もちろん、あるある。

そして、私とメキシコ人の2人に対するこの露骨な質問が、もう一つの人種差別だと言った。学部に訴えるということはしなかったが。

更に続けて、日本には白人に対する人種差別があると付け加えた。「外人お断り」という温泉に対して白系アメリカ人から訴訟が起こされていたので。

また、今、最もホットな人種対立は、黒人対黄色人種の間で見られる、とも述べた。

少しは面白い授業になっただろう。

よくナチスによるユダヤ人迫害が人種差別の代表みたいな書き方がされますけど、あれは、厳密にいえば「人種差別」ではないとアメリカ人の学生が述べていた。

白人、黒人、黄色人種までいるユダヤ人は、人種集団ではなく、宗教集団だというのである。

ナチスドイツによる非アーリア系人のユダヤ人に対する迫害と限定すれば、ある程度、人種差別も成り立つのであろうが、世界的な視点で言えば、反ユダヤ人感情は人種に基づくものではない。

面白いことに、イスラエルには様々な人種のユダヤ人が流れ込んでくるが、白人→黒人という序列がはっきりしていると言われる。

何をいわんやである。

白系ヨーロッパ人によって築き上げられた地理学というのは大きく書き換えられなくてはいけないし、特に、アジアといういい加減な言葉は追放しなければならない。

また、白人vsカラード(有色人種)という人種の対立軸も再考されねばならないと思うのである。

それにつけても、新・古モンゴロイドのみどりの黒髪と茶色の瞳は美しい。黒人も白人も美しい。混血はもっと美しい。

今日は5時から1人。




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