続 小保方考3 コピペです
2014年3月20日 日常色々とご事情はあるのでしょうが、小保方さんの月給が20万円、年間の研究費が150万円。こんな待遇でノーベル賞級の研究を行わせていた理研は、一度、解体した方がよい。
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この事件、知れば知るほど、小保方さんの責任というより、理研という組織の問題であると考えざるを得ない。
http://news.infoseek.co.jp/article/20140318jcast20142199548?p=2
小保方論文「コピペ疑惑」、ネットが暴いた 「11jigen」「世界変動展望」…謎のブロガーが次々告発- J-CAST(2014年3月18日18時00分)
英科学誌「ネイチャー」に掲載されたSTAP細胞の論文に、不自然な画像が掲載されているとの指摘は「インターネット発」だったようだ。疑惑が膨らんだのを機に、理化学研究所が調査を余儀なくされたという。
論文の筆頭著者、小保方晴子・研究ユニットリーダーが書いた博士論文に「コピペ疑惑」があると暴露したのもブロガーだ。
米教授の投稿きっかけに「画像の切り張り」明るみに
STAP細胞の論文がネイチャーに掲載されて以降、どのようにして問題点が浮き彫りになっていったかは、2014年3月16日付の読売新聞が詳しい経緯を示している。
初めは、科学者たちがネット上で科学論文について議論し合う「PubPeer」というサイトに、米カリフォルニア大学デービス校のポール・ノフラー教授が投稿したのがきっかけだ。論文が発表された1月29日付の書き込みで、「別の研究者が(STAP細胞を)再現できるのか」など6項目の疑問をぶつけている。その後コメントが相次いだが、2月4日にはある投稿者から、「画像の切り張り」にかかわる疑いが書かれた。1枚の画像なのに、一部個所の背景の「暗さ」が他所と異なっており、おかしいというわけだ。さらに画像そのものも公開され、不自然さが一目瞭然となった。この画像は、3月14日に行われた理研の調査の中間報告会見で、小保方氏が実際に切り張りや加工を行っていたと認められた個所だ。
また読売によると、論文に掲載されたマウスの胎盤の画像2枚が酷似している点も、ツイッター上での問題提起から疑いが広がったという。
論文内容の厳しい「監視」の動きは、国内でも見られた。なかでも細かくチェックしているのは、「11jigen」と名乗るブロガーだ。詳細な横顔は不明で、ひとりか複数なのかも分からない。これまでも、2013年2月に退職した京都府立医科大学の元教授が書いた論文のうち14本に画像や実験データのねつ造、改ざんがあったと大学側が明らかにしたケースで、2011年の段階から疑惑を追及し続けてきた人物だ。
STAP細胞論文では、理研が調査している画像の使用について以前からブログで指摘していた。さらに小保方氏の博士論文で、一部テキストや画像に他の研究者の論文から盗用したと疑われる「酷似した内容」を見つけ出し、公表した。
「研究不正の問題はたくさんある」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140318-00000100-mai-sctch
<STAP細胞>理研がiPS細胞比較資料を撤回
毎日新聞 3月18日(火)20時52分配信
STAP細胞の研究論文に関する調査中間報告で記者会見する、理化学研究所の(手前から)米倉実理事、野依良治理事長ら=東京都中央区で2014年3月14日、手塚耕一郎撮影
◇発生・再生科学総合研究センターが「誤解招く」と謝罪
新たな万能細胞「STAP(スタップ=刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得)細胞」の作製成功を発表した英科学誌ネイチャーの論文に重大な過誤があった問題で、著者の多くが所属する理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(神戸市)は18日、作製成功の記者会見で配布したSTAP細胞とiPS細胞(人工多能性幹細胞)を比較する記者向けの資料を撤回すると発表した。「誤解を招く表現があった」と理由を説明し、謝罪している。
【STAP細胞】iPS研究の山中教授が指摘していたこと
撤回するのは「STAP細胞が明らかにした新しい原理の補足解説」と名付けられた資料。A4用紙1枚で、マウスの血液細胞で比較すると、作製効率はiPS細胞が約0.1%なのに対し、STAP細胞は30%などとイラスト入りで書かれている。1月28日の記者会見で小保方晴子・研究ユニットリーダーや笹井芳樹・副センター長らが記者に説明するための補足資料として配布された。
これに対して、iPS細胞を開発した山中伸弥・京都大教授が2月10日に記者会見し、「iPS細胞の作製効率は発表時は約0.1%だったが、2009年に20%まで上昇させることに成功した。報道には誤解があり、理研が配布した補足資料が誤解の一因になっている」と指摘した。
同センターの広報担当者は資料について「誤解を招く表現があると以前から指摘されていた。STAP細胞の論文の撤回が検討されており、作製効率についてiPS細胞と比較する段階ではない」と説明した。【斎藤広子】
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STAP細胞:理化学研究所の会見一問一答
2014年03月14日
STAP細胞研究論文に関する調査中間報告のため記者会見する理化学研究所の(左から)竹市雅俊・発生・再生科学総合研究センター長、川合真紀理事、野依良治理事長、米倉実理事ら=東京都中央区で2014年3月14日午後2時33分、丸山博撮影
STAP細胞研究論文に関する調査中間報告のため記者会見する理化学研究所の(左から)竹市雅俊・発生・再生科学総合研究センター長、川合真紀理事、野依良治理事長、米倉実理事ら=東京都中央区で2014年3月14日午後2時33分、丸山博撮影
STAP細胞(刺激惹起<じゃっき>性多能性獲得細胞)論文に関する理化学研究所の記者会見(3月14日、東京都内)での、野依良治理事長のあいさつと、主な一問一答は次の通り(敬称略)。
【出席者】野依良治・理事長▽川合真紀・研究担当理事▽米倉実・コンプライアンス担当理事▽竹市雅俊・発生・再生科学総合研究センター長▽石井俊輔・研究論文の疑義に関する調査委員長(理研上席研究員)
野依 理研の研究者による研究論文に疑義があったことについて、世間の皆さまをお騒がせし、ご心配をかけたことをおわび申し上げます。論文が科学と社会の信頼性を揺るがしかねない事態を引き起こしたことについて、おわびと同時に私の口から直接説明したい。科学者は実験結果やそこから導き出される結論に全面的に責任を負わなければいけない。とくに根拠となる自らの実験結果については客観的かつ十分慎重に取り扱う必要がある。STAP現象の再現性と信頼性は、理研の研究者が厳密に検証し、同時に第三者による追試で証明されるものであり、外部で十分な検証ができるよう積極的に協力し、情報と必要な材料を提供するよう指示をした。
ネイチャー論文について重大な過誤があったことははなはだ遺憾だ。論文の取り下げも視野に入れ、引き続き調査を続けると同時に不正と認められた場合は厳正に処分を行う。科学者倫理を真摯(しんし)に順守しつつ、社会の期待に応えるべく研究を行うよう全所的に教育と指導を徹底する。科学研究には批判精神が不可欠であり、質疑には真摯に対応したい。
米倉 今回の対応について理研の考え方を四つに分けて説明する。まずは研究不正の有無の調査。次に研究面での真理。サイエンスは科学的議論で探求されるべきことであり、真実と思われたことが覆されることはあるが不正とは性質が異なる。そしてネイチャー誌の論文2編の取り扱い。これは最終的には研究者とネイチャー誌の間で決めることだ。最後に今後の対応となる。
石井 きょうは中間報告であり、今後の調査を考えると著者にこの段階で弁明の機会を与えるのは適切でないと考えた。調査終了後に、著者に弁明の機会を与えていただくことを願う。
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川合 理研は論文について事実関係を整理してきた。今後とも慎重に調査を継続して、できるだけ速やかに最終結果を公表し、責任を果たしたい。仮に不正が認められた場合は、厳正に対処する。これまで確認した事実から、科学者としての倫理に反する振る舞いがあったことは事実であり、理研として職員の倫理観を再確認しないといけないのは誠に残念だ。研究倫理の欠如は科学者として見逃すことはできない。理研の倫理風土を改めるアクションを起こす。
竹市 当センター職員発表の論文に不適切な表現などが多々あり、大きな混乱を招いたことをセンター責任者として心からおわび申し上げる。中間報告を真摯に受け止める。誤りを指摘された著者は論文の訂正をネイチャーに投稿中だが、論文の信頼性を著しく損ねる誤りが発見された。すみやかに撤回し、研究をやり直すことが最も重要だと私は判断し、論文撤回を著者に勧めた。ただし撤回は全ての責任著者の合意を得てからなので、最終判断はネイチャーに任されている。本論文がこういう状況に陥ったことは誠に遺憾だ。倫理観の育成、適切な情報管理を行うための心構えを再確認し、再びこのようなことが起こらないようにしたい。STAP細胞の真偽については、科学者コミュニティーによる検証をぜひともお願いしたい。
Q 小保方リーダーはどこで何をしているのか。一連の誤りは故意なのかミスなのか。
川合 小保方は神戸にいる。本人は間違いであったと調査委に報告しており、一貫している。未熟であったことについては反省している。
石井 故意かミスかは関連データやヒアリングをやって客観的に判断したい。そのため調査継続中になっている。
Q 本人が会見などに出るのはいつか。
川合 調査が終了し、結果を公表するときが適切な時期だと考える。
Q 調査はどれくらいかかるのか。
石井 スピーディーにやろうとしているが、一方で実験ノートやサンプルの写真などの生データの解析には、ある程度時間がかかる。
Q 継続になっているのは不正の疑いが強いから継続なのか。捏造(ねつぞう)はあったのか。
石井 (小保方さんの博士論文記載の画像と同じとみられる)画像の取り違えについて(故意ではなくミスだとする)虚偽説明があるかどうかということだが、データを集めて客観的にヒアリングをしないと判定できない。既に実験ノート、作成日のデータがある画像が提出されている。これまでで完全に捏造というものはない。
竹市 STAP細胞が存在するかどうか。私は第三者の検証によってしか科学的結論はないと考えている。
Q 論文発表の際のチェック態勢は。
川合 理研では所属長の許可を得て投稿する。科学者なので隅々までチェックするかどうかはケース・バイ・ケースだ。著者として参加している者は内容について責任をもつことが倫理的だ。今回は不注意としては多い。理研としては、全員に徹底した教育をしたい。
Q 理事長自身が会見に参加した理由は。
野依 当初、私の日程が立て込んで調整がつかなかった。最も大事な会見だろうと出ることにした。
Q STAP細胞の存在について確信はあるか。
竹市 科学の世界で確信はエビデンス(証拠)に基づく。今回は確信を持つには、第三者の検証を待つしかない。
Q 当初、理研は「重要な問題でない」と説明していたとの報道があるが。
石井 最初単純な画像の取り違えで、著者から取り換えたいと要請があったが学位(博士)論文に使われたものとは言っていなかった。調査委をだまそうとしているかどうかはわからない。引き続き調査する。
Q 博士論文画像の取り違えは確認したか。
石井 ファイルの提出を受けて確認している。
Q それは悪質ではないか。明らかな捏造ではないか。
石井 調査委が個人の心証を言うのは適当でない。ここで私自身が発言するのは適切でない。
Q 第三者の判断を待つしかないというが、理研内で小保方さん以外の第三者は成功しているのか。
竹市 私の知る限りでは、共著者以外の人が成功した例は聞いていない。共著者の複数は自分で検証を重ね、ポジティブな結果が出たと聞いている。小保方さんがやって同じ結果が出たと聞いた。丹羽仁史プロジェクトリーダーの研究室が追試すると聞いているが、私は結果を明確に知らない。
川合 理研内部では小保方リーダーのほか、複数の研究者が成功したと聞いているが、厳密な意味で論文の再現に成功したというわけではない。科学者としての厳格な定義に基づきどうなるかは今後の検証だ。
Q 小保方氏以外に複数が成功したという情報はあるか。
川合 理研内で回数はわからないが事実はあるという報告を聞いている。
Q 論文の体をなしていないものだ。日本の科学に厳しい目が向けられている。
野依 大変ゆゆしき問題だと思っている。科学の主張をするわけだから、それを納得させる客観的事実が論文に記載されるべきだ。極めてずさんな取り扱いがあった。あってはならない問題だ。
Q STAP細胞の研究成果にゆらぎはないというコメントを取り消すのか。
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川合 (STAP細胞を)観測した事実は確認している。全部が事実であるかは、最終報告書でないと判定できないが、今は完全にウソかと言えば判定できていない。最終報告書で判定したい。以前のコメントは調査の前で、今より少し楽観的に見ていた面がある。
Q 理研として再現実験への協力は。
竹市 実験プロトコル(手順)の一部を公表しているので、理研とは関係ない人がテストをするのが最適だ。必要ならば、プロトコルをより詳細に提供することを考えている。
Q そもそも今回の論文、世に出る前に不自然な点がないか調査できなかったのか。
川合 科学論文は出版社との間でオープンになるまでは事実は外に漏らさないという契約がある。どれだけの人が検証するかだが、普通は共著者全員が確認するもの。ただ、今回それがなされていたかどうかは言い切れない。
Q チェック体制の見直しを具体的に。
川合 個々の研究者の倫理観をあげていくことしかない。所属長が確認することはやっていきたいが、科学の自由を考えた場合、10人がおかしいと言っても、そこに一つの真理があるかもしれない。科学に多数決はなじまない。不注意はできる限りなくすべきだ。
Q 研究倫理に反するという発言は具体的に何を指すのか。
川合 電気泳動の結果の画像を切り張りしてくっつけることは、研究者倫理にのっとっていないという指摘があるし、倫理的に正しくないデータ処理だと考えている。他者の論文を載せたことも倫理に反すると思う。また間違えたもの(画像など)を載せて気付かないというのも、科学者の良識から考えると常道を逸している。
Q 理研の著者3人は論文を撤回するつもりか。
竹市 私は3人が同意したと理解している。
Q 博士論文の画像の転用について小保方さんの説明は。
石井 だいぶ昔に、骨髄由来の血液細胞を使い、このような画像を得ていた。それを間違って使ってしまったという説明だ。
Q そういうことはありえるのか。
石井 客観的にみてかなりレアなケースだ。そこが調査継続中になっていることを理解してほしい。
Q バカンティ・ハーバード大教授は撤回に同意していないのか。
竹市 そう聞いている。
Q 論文を撤回した方がいいと勧めたというが、なぜか。
竹市 学位論文で使った写真をネイチャーに載せた。これは完全に不適切な図表。論文の体を成しておらず、もはや全体として正しいデータを出していない。撤回した方がいいと判断して勧めた。
Q 理研として、問題を放置したことで、いろいろな疑惑が出たのでは。
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川合 放置はしておらず、すぐに調査をし検証してきた。作業は1日2日でできるものではない。本来ならもう少し時間がかかるが、理事長の指示もあり、この報告会を開いた。まだ継続調査もあり、これからもきちっとした調査をして完成させたい。ご理解をいただきたい。
Q 中国の論文をコピーしたことについては。
石井 これは実験のメソッド(方法)の文章で一般的なもの。この点については論文の内容を借用したということではないと見ている。
Q 疑義が生じた点はどれくらいあるのか。
石井 今後の調査項目にもかかわるので詳細は控えるが、現時点で緻密に調査項目として今日発表した六つ。(疑いがかけられていた点は)現時点では控えたい。この六つは確かだが、このほかいくつあるかは調査に関わるので公表できない。
Q 小保方氏は公表されている博士論文は下書きだったと言っているようだが、本物か。
川合 早稲田から直接論文を提供してもらっている。
Q STAP細胞をきちんと再現するにはどうすべきか。
竹市 論文についてはいろいろ言われているが、プロトコルについては変わりはない。前段階のところまで検証できるプロトコルは提供している。
Q 小保方さんの反論の機会は。
米倉 調査委が立ち上がった時点で小保方氏、笹井氏に聞き取りをしている。規定にも弁明の機会を与えるとある。
Q 主論文を撤回するかもしれないのに、STAPの作製プロトコルを公開のまま残すのはいかがか。
竹市 確かに、プロトコルだけ残すのはよくないと、今お話ししていて思った。
Q 電気泳動を見ても悪意がないから、不正がないというロジックが分からない。理研として不正がないと言えるのか。
石井 調査継続中で不正がないとは言っていない。指摘の点は議論しているところ。トレーニングしていない大学院生と、10年生がやるのでは意味合いが違う。そのあたりは慎重に調査している。
川合 研究所は調査を待っている。不正だとしても、報告書の中身を見てそれに見合う手立てをする。どう判断するかは予想できない。
Q このような研究者に研究を続ける資格があるのか。理研はサポートするのか。
野依 処分とは関係ないが、今回のように未熟な研究者が膨大なデータを集積し、ずさんに無責任に扱ってきたことはあってはならない。徹底的に教育し直さないといけない。こういうことが出たのは氷山の一角かもしれない。川合理事が言うように倫理教育をもう一度徹底してやり直し指導していきたい。
Q 小保方さんは若手だが、笹井副センター長ほどの立場の人も含まれる。
野依 考えていかねばならない。シニアになればなるほど故意であってもなくても、起こした問題への責任は大きい。笹井副センター長は竹市センター長のもとで研究してきたので、竹市センター長がどう考えているかということはあるが、責任は非常に重いと考えている。処分という言い方は不適切ではないかと思う。まず第一に反省をせねばならない。これからどう研究者として活動していくかを表明することが大事だ。
Q 博士論文と同一の画像の作成日はいつか。
石井 詳細な資料が手元にないが、ネイチャーに載った元の画像は非常に古い。その後、差し替えると言って出てきたものは論文投稿日の数カ月前だった。
Q 論文で言及されていない写真があったり、違うメソッドがあったり、共著者が読めばわかることでは。なぜ見逃されたのか。
竹市 本来あるべきことでないことが起こった。なぜ起こったのか、なぜ指摘できなかったのか、残念で仕方ない。私自身が理解しかねている。
野依 科学的手法の根拠については、客観的慎重に取り扱う必要があると言っている。4チーム14人の協力者がいるということに一つのポイントがあると思っている。伝統的な科学研究の多くは比較的狭い分野別に行われ、単一の研究室で行われていたことが多かった。今はネットワーク型の時代、先端的な研究は分野横断的に行われることになっている。複数の研究室が自分たちの強みを生かしてやらねば、研究成果の最大化は図れないことになっている。信頼と確実な実験結果を齟齬(そご)なく統合して、検証するプロセスがあり、責任者が必要だ。今回は一人の未熟な研究者が膨大なデータをとりまとめた。責任感に乏しく、チーム連携に不備があったと私は思っている。
Q 小保方さんは未熟と言うが、そういう人がなぜユニットリーダーになったのか。
竹市 私たちの研究室のヘッドとなる人は公募だ。書類審査と、どんな研究をし、今後何をしようとしているかのプレゼンで決める。STAPにインパクトを感じて採用したが、過去の調査が不十分だったことを非常に強く反省している。
Q 小保方さんは撤回提案にどう回答したのか。
竹市 心身ともにしょうすいした状態だったので、うなずくという感じだった。それで了承したと判断した。
Q その同意は撤回されないものか。
竹市 それは本人の意思なのでわからない。センター長の権限で捏造と分かれば命令の形でやるが、現時点では勧めたということ。
Q 研究チームに隠そうという意思は感じられないか。
石井 そうです。
Q 小保方さんには聞き取りできているか。
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石井 小保方さんの精神状態があまり良くないと聞いている。この件でのヒアリングはまだ終了していない。本人の健康状態は大事。本人の証言がどのくらい信頼できるかが重要だからだ。
Q ネットで指摘されないと分からなかったのか。
石井 ネイチャーの画像が学位論文と一緒だった。調査対象をネイチャー論文に絞っていた。学位論文が調査対象になかった。
Q 画像は全て小保方さんが管理し、論文でのレイアウトや採用も、小保方さんがやったと認定されているのか。
石井 ヒアリングの結果認識しているのは、小保方さんと笹井さんの共同作業と認識している。小保方さんにはネイチャーの論文を構成するのは一般的に力不足。どういう流れにするかは笹井さんがやったと思う。共同作業で図のアレンジを小保方さん、ロジックを笹井さんがやったと聞いている。
Q 小保方さんが全て画像管理していたのか。
石井 ケース・バイ・ケースだ。小保方さんがやった実験は本人が、それ以外は別のグループ。
Q これだけ疑義があり、指摘が多いことを、調査委としてどう受け止めているか。
石井 不正があったかどうかの認定。不正とまで言えないものがたくさんあるから不正と言えるかどうか。ヒアリングは当然やっていく。
Q 切り張りについて、小保方さんは問題だと思っていなかったのか。
石井 彼女のヒアリングでは「やってはいけないという認識がなかった。申し訳ありません」という認識だった。抵抗がなかったのか、倫理観を学ぶ機会がなかったのか、私がコメントするのは適切でない。
Q 竹市さんが共著者に撤回を勧めたのか。
竹市 センター長として勧めた。
Q 理研として撤回を勧告することはあるか。
川合 不正があると明確に判断されてからになる。規則にのっとった判断として明確になってはいない。
Q 小保方さんの採用の時、過去を調べるのが不十分ではないか。
竹市 責任は当然あると判断している。
Q 理研の信頼は落ちている。iPS細胞の臨床研究に影響を与えるか。
竹市 iPSとSTAPはお互いに影響しないと考えている。笹井さんが考案したシステムだが、人につかうものは高橋(政代・理研プロジェクトリーダー)先生のところで完全に独立している。
Q 小保方さんの3回のヒアリングは、どんな表情で、変化はあったか。
石井 1回目は非常にクールに対応してもらった。ある程度緊張しながらも冷静に答えられたと思う。相当たくさんの資料提供を求めた。ノート、コピー、資料写真をそろえてもらったので、3回目はお疲れの様子だった。
Q 他の共著者に撤回を求めているか。
竹市 そもそもバカンティ教授が同意しないと撤回できない。私が撤回を勧めた日の夜に、小保方さんが連絡を取っている。
Q 小保方さんはどう話しているか。
竹市 繰り返し「申し訳ない」「反省します」という言葉を聞いている。皆さんに自分の気持ちを申し上げたいと言っているが、著者がどうするかというタイミングもあるので、まだ決まっていない。
Q 電気泳動と博士論文の画像転用について、改ざんの可能性もあるとして調査を進めるのか。
石井 改ざんに当たるのかどうか、調査の必要がある。学位論文とネイチャーでは、細胞にかけたストレスの条件が違うのに同じ画像を使っているのはおかしい。(流用の疑いとは)断言はできない。
Q ES細胞を意図的に混入したかどうかの検証は。
石井 データだけでは検証が難しい。
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http://mainichi.jp/feature/news/20140314mog00m040003000c.html
STAP細胞:「論文取り下げ検討」 小保方さんらがコメント発表
2014年03月14日
理化学研究所が発表した小保方晴子・研究ユニットリーダーらのコメント
新たな万能細胞「STAP細胞」(刺激惹起性多能性獲得細胞)の作製成功を発表した英科学誌ネイチャーの論文に数多くの疑問点が指摘されている問題で、筆頭著者の小保方晴子・研究ユニットリーダーらがコメントを発表した。
コメント全文は以下の通り。
STAP現象に関する私共の論文の不備について多方面から様々なご指摘を頂いていることを真摯に受け止め、そのことが混乱をもたらしていることについて心よりお詫び申し上げます。本件に関して、理化学研究所で行われている調査に、今後とも迅速に応じて参る所存です。また、論文内に確認した複数の不適切または不正確な点に関しては、速やかにNatureへ報告して参りましたが論文にこうした不備が見つかったことはその信頼性を損ねるものと著者として重く受け止め、今回の論文を取り下げる可能性についても所外の共著者と連絡をとり検討しております。
今回は、経過中の調査の中間報告がなされる場であることから、書面でのコメントになりますが、適切な時期に改めて説明する機会を設け、誠意をもって対応してまいります。
2014年3月14日
小保方晴子、笹井芳樹、丹羽仁史
独立行政法人理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター
http://news.infoseek.co.jp/article/gendainet_000206540
.博士号剥奪で研究費返還も…小保方さんを待つ「借金地獄」- 日刊ゲンダイ(2014年3月19日10時26分)
前途洋々だったはずの科学者生活から借金地獄に転落するかもしれない。理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)は、博士論文にも「盗用疑惑」が浮上し、博士号取り消しが現実味を帯びてきた。
博士論文の取り下げは小保方さんから早稲田大学関係者に意向が伝えられているというが、実際に「博士号取り消し」となれば文字通りタダでは済まない。
■これまでの支給額は約1200万円
「小保方さんは08年から3年間、日本学術振興会の『特別研究員』に選ばれ、毎月20万円の研究奨励金のほか、年間150万円の研究費が補助されています。規定によると、不正行為や特別研究員としてふさわしくない行為があった場合、『支給済みの研究奨励金の返還要求』と定められている。仮に博士論文が不正、悪質と判断されたら、今まで支給された約1200万円を返還要求される可能性があります。原資は税金だけに放置するわけにはいかないでしょう」(科学ジャーナリスト)
日本学術振興会は、小保方さんが「特別研究員」として研究奨励金などを支給されていた事実を認めた上で、「(返還要求するかどうかの)対応は決まっていない」(研究者養成課)という。
理研は博士号がなくても、すぐに「クビ」とはならないが、仮に職場を去れば年間1000万円近い給与を失う。さらに1000万円を超える借金返済はかなりキツイ負担だろう。
身から出たサビとはいえ、あらためて馬鹿なことをしたものだが、こうなったら、小保方さんは、理研がインチキ論文を大々的に公表した一連の経緯を正直に話すべきだ。割烹着や研究室の壁の色まで理研による「ヤラセ」だったという声も出ている。すべてを打ち明けることが日本の科学界の名誉を回復する一歩につながるはずだ。
この事件、知れば知るほど、小保方さんの責任というより、理研という組織の問題であると考えざるを得ない。
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