遺体を宅配便で

2014年5月28日日常コメント (2)

晴れ。そこそこの気温。

大阪の準看護師事件が行き詰っている。

容疑者である日系ブラジル人の女性が中国で拘束されたものの、日中間に容疑者の引渡しを義務付ける条約は無い。

更に、ブラジルでは憲法で、外国で罪を犯した人間は、ブラジルの法で裁くと定めているらしい。属人主義か。

日本には死刑があるため、ほとんどの国が日本との間で犯罪者の引渡しに関する条約を結んでいない。

それにしても大胆な犯行だ。遺体を宅配便で輸送してトランクルームへ移す。まさに遺体は物として扱われた。

だが、ブラジルでは当たり前のことだ。

日系ブラジル人と話していたら、ブラジルでは自然死するより殺される方が多いと。

勿論、ジョークだが、金を持ってうろうろしていると金目当てで殺されるというのは、ある程度、事実に基づいている。

ワールドカップにぶつけたブラジルの警官のストライキで、殺人事件はうなぎのぼり。

かなり昔の話になるが、リオデジャネイロで国連の会議が開催された。２０年以上も前のことだ。

その時、リオは世界一安全な場所だと言われた。軍が治安維持に当たっており、所々で武装した軍人や戦車や装甲車を見かけた。

普段のリオだと、腕を切り取られるので腕時計をしてはいけないなどとガイドブックには書いてあった。

ストリートチルドレンにもご注意とのことだったが、リオ滞在中、ストリートチルドレンは一人も見なかった。

巷では彼らは「処分」されたと噂になっていた。

食うや食わずのスラム街に住む人がいるかと思えば、超高級なコンドミニアムに住むブラジル人もおり、その格差が酷い。

大学に入るには日系人を殺さなければならないと言われるほど、日系人の進学率は高く、リッチな日系人が多いとされるが、そうではない日系人もいる。

彼らにとって、金目当ての殺人などありふれており、極めて機械的に処理されることを驚くべきではないのだろう。

日本の準看護師の暮らしと蓄えは、犯人にとっては夢の夢だったのか。

日本の平和ボケというのは軍事に疎いということではなく、富という点で、世界の国々には殺人的ギャップがあるということを知らない点だろう。

今日は１人教え、疲れた。何でも体育祭の練習がきついそうで、フラフラだと言っていた。

体育祭や運動会があるのは日本と北朝鮮くらいのものではないか。貴重な時間と労力をそんなものに費やすのは馬鹿げている。