ひきこもりを決めていた私だが、今日は例外としてショートステイ先の母に面会してきた。

その後買い物。年末に買い忘れていたものや、足りなくなったものを買い込む。

本日、DVDは観なかった。かわりに本を2冊ほど読んだ。

一つは『日本文学発禁図書館』。『四畳半襖の下張り』(現代語訳付き)、『赤い帽子の女』、『有樂町夜景』の三大発禁本を収録している。

何だか今も昔もやることは同じで、バイブレーターが出てくるかこないかの違いくらいしかない。ごく健全な性的営みが記されているだけだ。

保健体育の教科書に載せてもおかしくない。「発禁」という思想が理解できない。

パゾリーニの映画をもう2本と朝は考えていたのだが、結局『四畳半襖の下張り』を雑誌に掲載したかどで告訴された四畳半襖の下張り事件の記録を読むことにした。

前回はダイジェスト版しか読んでいなかったのだが、上下二巻の丸谷才一『四畳半襖の下張り裁判・全記録』を読み進める。

まるで宗教裁判だ。検察は具体的にどういう記述が猥褻なのか明らかにしないまま。野坂昭如の弁護側はきら星のごとくの証人に弁明させる。

吉行淳之介、五木寛之、開高健、井上ひさし、石川淳、有吉佐和子などである。

まったく面白い。こんなバカな時代があったのだと。しかも猥褻物を禁じる刑法の条文は残っていると。

明日もしばらくこの問題を考えてみたいと思う。悪法は消去するのみ。国家権力が特定の表現を取り締まるなどということがあってはならない。

それは「危険思想」 - 今なら安部晋三を批判する記述だけでも「危険思想」だろうが
ー を取り締まる行為につながる。何が「危険」か定義しないまま。


コメント

ありす
2017年1月3日18:09

今年もよろしくお付き合いください!

その裁判で偉そうに言ってたお役人の方達を、そっくりそのまま現代に連れて来て反応を見たいですね。

lister
2017年1月3日18:44

☆ありすさん

今年もよろしくお願いします。

恐らく戦中か戦後直後に検察官や裁判官になった人々なので、現代に相当ショックを受けられるでしょう。しかし起訴や判決を改めるとは思われませんね。

いまだに、ろくでなしこさんとか春画の摘発がありますから何も変わっていないんですよね。残念ながら。

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